好きな部品の名前の響きはレクチファイア。
分かる人だけわかってください。
こんにちは元T系ディーラー自動車整備士のサクです。
今回は入国5日目に買った、僕のオーストラリアの旅の相棒となった車に関してです。
探し方、買うときの注意点、手続方法や売り方などを紹介します。
オーストラリアで生活していて、あったら生活の幅をグーンと広げて便利にしてくれるのが車。
時には無いと仕事にありつけないなんてことも。
笑ってしまうほど広大な大地を車でどこまでも走っていくあの解放感と冒険感は日本では絶対に味わえません。
なので少なくとも車が好きな人は是非車のあるオーストラリア生活を楽しんで頂きたいと思うのです。
が、オーストラリアで会う日本人と話すと日本ではあまり車を使ったことがないという子達が意外と多いのに驚きました。
若者の車離れというやつですかね。
僕に言わせると車の若者離れも深刻なんですけどね。まぁそれは置いておいて。
僕がオーストラリアに来て驚いたことの一つが、物価の高いことで有名なオーストラリアでも実は車にかかるコストに関しては日本よりもかなり安いということです。
これは僕のいるWAで特に言えることで、車に掛かる税金や保険、また車両価格自体もかなり安い。
そしてガソリン代も日本よりも安い。
そんなこんなで僕は仕事探しの優位性も考えて入国5日目には車を買っていました。
他の州については登録方法などに違いがあると思うのでなんとも言えないですが、WAで車を購入しようと考えている方は参考にしていただければと思います。
住所が無くてもオーストラリアで車は買えるのか?
車を探す時に僕が不安だったのは住所がないということでした。
当時僕は仕事が全く決まっていなかったのでホステルに滞在していて、仕事次第でどこでも行くつもりでした。
なので登録の際の住所をどうしようかと思っていたのですが、実際はWAではホステルの住所でも問題なく、滞在証明等の書類は一切必要ありませんでした。
なのでホステル住まいでも安心して車を探してください。
オーストラリア 中古車の探し方編
日本で車を買う時には車屋さんで買うのが一般的かと思います。
もちろんオーストラリアでも車屋さんで買うことができますが、
僕が探していた方法はもっぱらGumtreeです。
理由は更新頻度の高さと値段の安さ、交渉のしやすさ、手っ取り早さ。
僕の場合はパースで購入したのですが、
かなりの人が利用しているので豊富な車種があります。
車屋さんで買うよりもかなり安く買えますしね。
オーストラリアで車を買う時に気をつけていたことは、
売れる車を安く買う。
買う時に考えた事は「自分が手放す時にすぐに売れるかどうか」です。
ワーホリの期間しか使わない車に大金をかける必要はありませんし、メンテ費用もできればそんなにかけたくありません。
そして売りたい時に売れなければただ邪魔なだけです。
元整備士がノーメンテを勧めるのはどうかと思いますが、
使う期間とお財布事情を考えればお金をかけずに乗れるに越したことはありません。
車の部品って買うと結構高いですから。
同時にワーホリメーカーから買わないという理由がこれです。
メンテが多分されてないことが多いんじゃないかと。
実際「先月にオイル交換したばかりです!」
と売り出されていた車を見たら明らかに長距離走行後のようなオイルの劣化が見られた車を見たことがあるので商品説明はあまり信用なりません。
逆に整備の技術がある人はハンドツール程度買っておけばちょっとした小遣い稼ぎできますよ。
僕も友人の車を直すことで工具代くらい余裕で元が取れました。
欧米人は自分でいろいろメンテしたりしていましたが、アジアの人はあまり自分でできる人がいない気がします。
車に詳しくない人が実車を見て程度の判断は難しいですが最低限タイヤやエンジンルームの漏れ等は目視で分かるかと思います。
エンジンオイルのゲージを抜いてオイルが減っていないか。
冷却水の漏れがないか
ベルト類の劣化具合
タイヤの劣化摩耗具合
この辺ならネットで探せば参考画像等もあるでしょうからなるべく予習していきましょうね♪
周りに車に詳しい人がいたら是非一緒に見てもらいましょう。
車好きの中には素人同然なニワカも多いですからできればプロの整備経験者がオススメです。なかなかいないかと思いますが・・・。
オススメはやはり日本車
オーストラリアではフォードやヒュンダイ、もちろんオーストラリア車のホールデンも多いですが僕は日本車以外は全く考えませんでした。
日本車の方が自分がよく知っているからトラブルに対処し易いのと、外車は壊れるし壊れたら高い、直すのも面倒というイメージがあるからです。
マーケットを見ている限りでも日本車の人気は高いように見えます。
実際、韓国車と日本車の価格帯を比べると明らかに日本車の方が古いにも関わらず価格帯は同じくらい寧ろ日本車の方が古くても高いというのがよく見られます。
同じクラスの車だと倍くらい価格が違うことも珍しくありません。
ということで日本車を選んだ時点で自然に「売れやすい」車を選んでいます。
安いからとマイナーで人気のない車は売る時に苦労します。
気になる車はどんどんインスペのオファーを入れましょう。
迷っているうちにどんどん売れてなくなっていきます。
これは僕が売った時に本当に思いました。
僕の選んだ車
今回僕は当初2000ドルで売りに出されていたスバルのアウトバックという車を買いました。
走行距離は27万キロ
日本名だとレガシーランカスターという車です。
2.5リッター4WDでワゴンタイプなのでオーストラリアには使いやすそうだし売れやすそうというのが理由です。
実際に車を見に行った時にはやはり走行距離なりにいろいろ既に問題が出始めていた車です。
診断の結果、走行に深刻な問題があるのは無かったのでとりあえずOK。
一番心配だったのはエンジンの冷却水がかなり少なく、ラジエターを開けても見えないほどに減っていたことです。
これはオーバーヒートの可能性があります。
こういう不具合は小さなことでもその場でオーナーに指摘して問題があるということをちゃんと認知させましょう。
後に値引き交渉で有利です。
結局その場で診断したところ問題なく、ただメンテをあまりしてなかっただけのようでした。
内心安心していましたが、不安なフリはちゃんと続けます(笑)
あとはワイパーブレードが折れていたり足周りも年式と走行距離相応の劣化があるので、一通り不具合をオーナーにマシンガンのようにぶつけました。
取り敢えず1500ドルでオファーした所、二つ返事でOK。
もっとふっかければよかった。。1000くらいで。。
20ドルくらいでワイパーを交換し、無事快調に走る車を安く手に入れました。
インスペクションに行く時は遠慮せずしっかり車を見てもちろん試乗もしましょう。
気になった所はガンガンぶつける。強気でぶつける。知ったかぶりしてもぶつける。
相手が車に詳しくなかったり、すぐに売りたいという人であれば、結構あっさり値引きしてくれるかもしれません。
最初はこんなに?と言うくらい安い金額をふっかけてみましょう。
前オーナーが赤ちゃんを持つ若いお母さんだったために僕はちょっと弱気でした。。。
車を買ったら名義変更をしよう!
無事交渉が成立したら名義変更です。
ここが日本とものすごく違いを感じた所です。
日本で車を購入した場合、これでもかというくらいたくさん書類を集めないといけないのですが、西オーストラリアではなんとA4用紙一枚で事足ります。
画像は実際に僕が提出したものです。
エンジン番号を書く所がありますがここは書かなくても大丈夫なようです。
住所はこの時に宿泊していたホステルの住所です。
Red Copyが買い手用でGreen Copyが売り手用の用紙になります。
それを売り手と書い手がそれぞれ1枚ずつ同じ用紙に記入しDepartment of Tranceportに提出するだけ。
内容はどちらも同じです。
車を買う時に用意してくれていることが多いのでメモ代わりに写真をとっておくと後から楽だと思います。
名義変更の際、税金や名義変更の手数料もかかるのですがクレジットカードの支払いが可能です。
日本は未だに収入印紙なんていう化石のようなシステムなので是非見習って欲しい所です。
購入価格に規定のパーセンテージか掛けられて税金が決まるので頑張って値引き交渉すればここでも恩恵が受けられます。
僕の車にかかった名義変更の費用は手数料に16.4ドル+税金41.25ドル
合計 57.65ドルでした。
車種や年式などで変わると思います。
手続きは受付から手続き終了まで、ものの5分で終わります。
アカウントを持っていればネット上でもできるようですが、直接出向いたほうが間違いないし早いと思います。
Depaetment of Tranceportはある程度大きな街ならどこでもあると思うのでGooglemapで探してみてください。
因みにパースではここにあります↓
車検ってないの?
日本では通常の乗用車の場合は2年に一度車検があります。
この車検に合格しないと道路を走ることはできません。
正確には車検とは別に定期点検もしないといけないことになっていますが、そちらは実際に罰則を受けることはほぼありません。
この車検が厄介で車にお金がかかる原因の一つです。
安全の為に点検は絶対必要ですが、日本の車検の料金は税金と自賠責保険が約半分を占めています。
西オーストラリアの場合、車検というシステムがありません。点検は各自に任されています。
他の州では車検のようなシステムがあるようなので、西オーストラリアが車を持ちやすいと言われる理由がここにあります。
車検はないのですが、「registlation」通称REGOと呼ばれるものがあります。
これは日本の自賠責保険に当たるもので全ての車がこのREGOを切らさないようにしないといけません。
これは特に車の検査があるわけではなくただREGO代を支払うだけというものです。これもDepartment of Tranceportで発行・延長ができます。
僕はこれをカラサでやりました。
実は車を受け取る際に名義変更の書類以外に何も貰わず、このREGOの用紙無くても良いのかなと不安でした。
あと、名義変更をした時の住所にはもう住んでおらず、何か必要書類が届いているのではと少し不安でしたが、全く問題ありませんでした。
事務所に出向き、REGOの更新をしたいことを伝えます。
するとREGOナンバーを聞かれます。これは車のナンバープレートの番号なので自分の車の番号を伝えましょう。
REGOナンバー=車のナンバープレートです!
すると車を照会してくれて1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月の期間から選ぶことができます。
長期間程一ヶ月分の金額は安くなります。
ちなみにREGOの残期間が長いほど車が売れやすい傾向にあります。
そこまで高くないのであまり自分の手放すであろう期間のギリギリ加入するよりちょっと余裕を持った方が良い気がします。
その方が売れないうちにREGOが切れてしまうなんて心配も少なくなるかと。
支払いはこれもクレジットカードに対応しています。
この手続も5分程度で終わります。
オーストラリアのIDがあるとネットでできるそうですが、やはり直接行くのが早いと思います。
自動車保険に入ろう!
転ばぬ先の杖。自動車保険は大切です。
海外旅行保険に自動車も対応しているものもあるかと思いますが、なにせここは海外。
対応の早さや保証内容等を考えて、現地の保険に入っていた方が何かと安心です。
どこの保険会社にしようか幾つか調べてみました。
Coles、Woolworth、日本で言うJAF的なサービスの会社、銀行などなど
ネットで見積もりができるので調べてみた所、銀行で入るのが一番安かったので僕はNABで銀行口座を作るのと同時に自動車保険に加入しました。
契約は1年ごとで車両保険(事故があった場合の自分の車の修理に対する保険)無しで加入したので日本では考えられないくらい安い金額でした。
2週間ごとに5ドルちょっと。一ヶ月1000円程度です。
こんな程度の負担で保険に入れるので必ず入っておくのをオススメします。
自動車の保険には車両保険(自分の車に払われる保険)と対物保険(相手の車や物、怪我の賠償に支払われる保険)があります。
正直車両保険は入っても入らなくてもどちらでもいいです。
僕の場合は1500ドルで買った車なので全損になったところで大して痛くないし、修理期間に乗れないより買い替えた方が手っ取り早い。
車両保険は当然付ければ保険料が高くなりますし。
ただ対物保険は無制限のものに絶対に入っておく必要があります。
仮にフェラーリとなんかぶつかった日にはワーホリ楽しむどころか
20年くらい事故賠償の為だけに働かなくてはならない人生になったり、
無保険で相手が亡くなった日には残念ながらあなたの人生終了通告です。。。
オーストラリア 車売却編
さて、カラサ生活が終わり、西海岸の旅も無事終わり。
パースまで下ってきた僕にはこれ以上車は必要ありません。
すぐに別の町に飛ぶ予定ですからね。
ということでパースで車を売却しました。
これもまたGumtreeで売却したのですが、結果から言うと掲載から3日で売却が決まり、価格は1750ドルで売ることができました。
工具をオマケでつけて購入金額(1500ドル)よりも高く売れました。
工具の購入費用と合わせてもプラスの結果です。
もちろんガソリン代やREGO代、名義変更費用、自動車保険等を入れれば支出の方が多いですが、かなり良い成績ではないでしょうか?
車を買った時にGumtreeを見ていてすごく感じたことがあります
売り方下手くそだなーこの人達。
車をサイトで見る時何で判断するかというともちろん最初は写真です。
そう!写真で7割決まると言っても過言ではありません!
見られない車は無いのと同じ
車を売る時には写真撮影前に必ず洗車しましょう。
ボロ雑巾でホイールに着いた汚れまでしっかりと拭き取ります。
タイヤもしっかり黒く見えるように土を落としましょう。
ワックス掛けてピカピカにする必要はありません。水洗い程度で大丈夫です!
写真は晴れた日に撮ろう
Gumtreeの画像の容量はそれほど大きくありません。
画像サイズを小さくしないとアップできず画像も粗く暗くなりがち。
天気が良い日に写真を明るく綺麗に取るだけで見られる確率がグッと上がります。
金額は欲張るな
ここが重要です。
車を探す時、表示順を安い順に並び替える事をしたことがある人は多いと思います。
僕も真っ先にやります。
その際1ページ目に出るか、5ページ目に出るかでアクセスに雲泥の差が生まれます。
Gumtreeに出品されているものは既に結構な割安価格が多いため、
もしあなたの設定した金額がその車の適正価格だったとしても、
その時点で既に相場価格より高い価格となっている可能性があります。
そうなってくると中々見られない状況になるわけです。
売り出し価格を低くするために購入時にできるだけ安く買うことが大切となってくるわけです。
購入時の値引き交渉の大切さがわかりますね。
実際僕は1800ドルで売りに出して3日で150以上のアクセスと20件近い問い合わせ。8件のインスペ希望者から連絡が来ました。
一方、同じ車種で同じくらいの程度の下手くそ写真で2500ドルで売りに出していた別の人は2ヶ月経ってもオファーは1件しか貰っていないようでした。
しかもその1件はいきなりの値引き交渉のようです。
説明は簡潔に
車の装備を箇条書きで良いので見やすく書きましょう。
特にエアコンの状態とオイル漏れや減り、エンジン・ミッションの調子を聞いてくる人が多かったので、その辺はちゃんと説明を書いておくと良いと思います。
修理するとお金が掛かるところですね。
綺麗な写真と欲張らない価格、簡潔でわかりやすい説明。
これだけですぐに売れる確率はかなり上がります。
それからすぐにバレるような不具合は正直に先にちゃんと伝えるのも重要です。
あとから相手から指摘されると立場的に弱くなります。
僕の車はワイパーに不具合が出ていたのでそれは購入希望者に先に伝えました。
こういう不具合があるけど走行には問題ないよと。
因みに価格は地域によってかなり違います僕の住んでいたカラサなら僕の車は3000ドル近い価格でも売れたと思います。
パースで故障車を格安で買って、自分で直してカラサで売る。を繰り返してももしかしたら生活できるのかもしれません(笑)
金額に関しては時間に余裕があるのなら値引き交渉も強気でいいと思います。
僕はさっさと売りたかったので50ドルまけて2人目のインスペですぐに売りました。
価格設定の目安は同型車種の最安値を参考にすると良いでしょう。
1ページ目に表示されるくらいに設定したいところです。
購入時の目安も交渉して最安値より下で買いたい所です。
売却時の手続き
購入時と同じように名義変更用紙に記入し提出するだけです。
売り手には税金はかかりません。
またオフィスに出向く必要も無く、記入した登録用紙を郵送で送るだけです。
送り先の住所は用紙をダウンロードすればそこに記載してあるのでアドレスを書いてポストに投函しましょう。
因みに売り手は1週間以内に用紙を送る必要があります。
買い手は2週間。
それをすぎるとペナルティが発生するので、売れたらさっさと手続きを済ませてしまいましょう!
以上!車関係一通り
これが車を購入から売却までの一連です。
WA(西オーストラリア)は本当に車の手続きが簡単です。
気をつけることは「売れる買い方」をする。これがダラダラ手元に車を残さないポイントです。
それでは楽しいオーストラリア・カーライフを!